「yum-cron」とは、既インストールされているパッケージの更新チェックを毎日チェックしアップデートしてくれます。
同様のサービスとしてOSインストール直後には「yum-updatesd」がありますが、大きな違いとして常駐型かcron型かになります。
「yum-updatesd」は常駐型でメモリを食いつぶしてゆく(メモリリーク)バグの噂がある様です。(事実関係は未確認)
しかし「yum-cron」は非常駐型で「cron」による起動の為、この様な心配はありません。
「yum-cron」は、これ以外の利点としてパッケージの「更新チェックのみ」「更新パッケージのダウンロードのみ」「自動アップデート」と細分化する事ができます。
管理者が日々手動でパッケージのチェックを行わなくても、当該パッケージを利用する事で作業が軽減されるようになります。
パッケージによっては自動でアップデートされては困る場合もあり得るので「更新パッケージのダウンロードのみ」の設定がベストでしょう。
この他、パッケージがアップデートされた場合のみ管理者にメール通知されます。
「yum-cron」のインストール # yum -y install yum-cron *:依存関係の為、ダウンロードのみ行う yum plugin 「yum-downloadonly」も自動的にインストールされます。 |
設定ファイルの変更 # vi /etc/sysconfig/yum-cron # Don't install, just check (valid: yes|no) パッケージ更新は行わずチェックのみ行う CHECK_ONLY=yes # Don't install, just check and download (valid: yes|no) # Implies CHECK_ONLY=yes (gotta check first to see what to download) パッケージ更新は行わずダウンロードのみ行う DOWNLOAD_ONLY=yes *:「CHECK_ONLY=no」にして「DOWNLOAD_ONLY=yes」にしても「CHECK_ONLY=yes」とみなされます。 「yum-cron」の起動 # /etc/rc.d/init.d/yum-cron start 夜間 yum 更新の有効化中: [ OK ] デフォルトで毎日夜間に更新チェックが行われ、週に一度キャッシュデータを削除します。 |
起動時に「yum-cron」を起動する # chkconfig yum-cron on 設定内容を確認 # chkconfig --list yum-cron yum-cron 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off |
以下が更新パッケージ存在時に送られてくるメールの内容となります。
/etc/cron.daily/yum.cron: New updates available for host fedora.kajuhome.com avahi.i386 0.6.21-8.fc8 updates avahi.x86_64 0.6.21-8.fc8 updates avahi-compat-libdns_sd.x86_64 0.6.21-8.fc8 updates avahi-glib.x86_64 0.6.21-8.fc8 updates avahi-glib.i386 0.6.21-8.fc8 updates gdb.x86_64 6.6-39.fc8 updates gimp.x86_64 2:2.4.3-1.fc8 updates gimp-libs.x86_64 2:2.4.3-1.fc8 updates libcdio.x86_64 0.78.2-4.fc8 updates rrdtool.x86_64 1.3-0.4.beta3.fc8 updates rrdtool.i386 1.3-0.4.beta3.fc8 updates rrdtool-perl.x86_64 1.3-0.4.beta3.fc8 updates scim-bridge.x86_64 0.4.14-1.fc8 updates scim-bridge-gtk.i386 0.4.14-1.fc8 updates scim-bridge-gtk.x86_64 0.4.14-1.fc8 updates selinux-policy.noarch 3.0.8-72.fc8 updates selinux-policy-devel.noarch 3.0.8-72.fc8 updates selinux-policy-targeted.noarch 3.0.8-72.fc8 updates unixODBC.x86_64 2.2.12-5.fc8 updates yum-downloadonly.noarch 1.1.9-2.fc8 updates yum-fastestmirror.noarch 1.1.9-2.fc8 updates yum-updatesd.noarch 1:0.9-1.fc8 updates yum-utils.noarch 1.1.9-2.fc8 updates |
初期導入時の「yum-cron」のバージョンが 0.7-1 以前(Ver < 0.7-1)の場合、yum にて当該パッケージのアップデートを行うと以後、以下のメール通知が着て正しくチェックされなくなってしまいます。
Command line error: option -R: invalid integer value: '-e' New updates available for host fedora.kajuhome.com |
これは、バージョンアップに伴い設定ファイル「/etc/sysconfig/yum-cron」の変更によるものです。
この場合は、一度「yum-cron」をアンインストールして再度導入する事により解消できます。
*:以前の設定値は初期化されてしまうので再設定して下さい。